今後の方針&特徴2012.6

会社四季報より抜粋


三菱UFJフィナンシャル・グループ
【海 外】14年度に顧客部門営業益2割増(11年度1・05兆円)、連結ROE8%目標。企業金融のグローバル展開、アジアでの業務領域拡大、中南米・中近東で拠点増図る。


三井住友フィナンシャルグループ
【重 点】内外連携でグローバル決済サービス展開。アジアは今後2年で8拠点増計画。地場の提携金融機関も拡大。米ドル、ユーロ調達を活発化、欧米貸出も積極攻勢。


みずほフィナンシャルグループ
【道半ば】資金利益は海外堅調、国内も底入れ。手数料収益が内外で増勢維持。ただ、市場運用反落に与信費用は引当金の戻り減り増加。証券の巨額赤字消えるが、会社純益計画過大。負ののれん益消え、法人税納税。


りそなホールディングス
【納税復帰】貸出金は住宅ローン続伸、法人向けも反転。ただ、利ザヤ縮小で資金益弱含み。役務利益も横ばいが精いっぱい。一般貸倒引当金の戻り減り、与信費用やや増加の420億円。法人税開始で最終平常化。


三井住友トラスト・ホールディングス
【攻 め】合併による情報量増加テコに不動産仲介に重点。貸出金は住宅ローンと海外で積み上げ。定期預金多くALM上、金利リスク低い。大口主体で与信費用低水準。


★2012年3月期最終利益は3メガバンクだけで2兆円を超えているが、そのうち3割がなんと国債の売買益であり、本業の儲けを示す業務純益は微減か横ばいとなっている。銀行預金は610兆円と膨らんでいるものの、貸出しは420兆円にとどまっており、だぶついた資金が国債購入にまわっている構図になっているが、長期金利は0.8%付近まで下落しており、これは一種のバブル状態になっているとの指摘も多い。

つまり、現時点ではメガバンク利益の3割を稼ぐ国債売買益も、この国債バブルが弾けて売られ始めると、今度は逆にメガバンクの利益を急激に減少させる問題をはらんでいるということである。今後の長期国債の利回り推移には、十分注意を払うべき必要があるでしょう。

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